日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2020年01月25日全豪オープンテニス 大坂なおみ選手、西岡良仁選手ともに4回戦敗退

男子シングルス4回戦 ノバク・ジョコビッチ 6-3,6-2,6-2 西岡良仁

ジョコビッチはコーチにイバニセビッチを迎え、さらにサービスが安定してきた。コース、スピードともに素晴らしかった。

そして、西岡選手…僕は正直、複雑な思いでコートサイドから観ていました。

ATPカップ、そして今大会の勝ち上がり方、どれも素晴らしいテニスをしていました。自信に満ち溢れ、どんな状況でも我慢して我慢して勝利を引き寄せる良仁の本当のテニスをしっているだけに、「複雑な思い」と表現させてもらいます。

西岡選手の良さは、頭脳テニスと小柄だけど最後までファイトする姿、だからこそ、観客を魅了させることができるテニスを持っているんです。でも、今日はそれができなかった。1セットはジョコビッチが良すぎた、ということもありますが、セカンドセットは鉄の壁を崩す隙が多々あったにもかかわらず、戦うことを諦めてしまったように僕には見えました。

プロの選手にとって、試合に勝つことは一番大事です。でも、勝てなくても負けから学ぶことがたくさんあるんです。要は最後まで諦めずにベストを尽くす。ファイトする姿を見せなければいけないんです。ジョコビッチの鉄壁を崩すのは、フェデラーだってナダルだって、容易く崩せる壁ではないんです。だからこそ、センターコート、相手は世界のジョコビッチ。ここで、小柄だけどどんな時もファイとして諦めないテニスを世界中に、日本のジュニアたちに見せれる大きな試合だったと僕は思います。

でも、やってはいけないことを一番大事な時にやってしまったということは、良仁自身が一番よくわかっていると思います。テニスは本当にいい。だからこそ、次のチャンスはしっかりと握って欲しいと願っています。良仁、頑張れ!

女子シングルス4回戦 ココ・ガウフ 6-3,6-4 大坂なおみ

試合後のインタビューで「ディフェンディングチャンピオンとして精神的なタフさがなかった。」と言っていましたが、その言葉通り、なおみさんがどこかに行ってしまって最後まで戻ってくることができなかった、そんな印象が残る試合でした。

昨年の全米での対戦から約4か月、ガウフは確実に強くなっていました。彼女の強さとは…

ガウフは足が速い!足が速いからこそ、どんなボールもしっかりと打てるポジションに入ってバランスよく打つことができるほど、コートカバーリングの凄さ。そして、ボールが重い!なおみさんに気持ちよく打たせることができないほどの重さ。それは体重移動がきちんとできていてバランスのいい体勢で打つことができるからこその重さ。最後は諦めない!どんなボールもくらいつく、絶対に諦めない心が、15歳のガウフには備わっていました。

今大会一番の大きな出来事となるくらい、女子テニス界は今後ガウフ選手中心にまわっていくだろう、と言われています。それほど、ガウフ選手がものすごいスピードでテニスも心も成長しているということなのでしょう。

きっと、なおみさん自身も、なぜこうなってしまったんだろうと、という思いなのではないでしょうか。それほど、ミスも多く、集中力のないなおみさんでした。でも、こういうところから学び、何をすべきかということに気づいて、いつものなおみさんに早く戻れることを願っています!