日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2019年06月04日錦織圭 Wの奇跡!

錦織選手が、奇跡を起こした!

しかも2試合連続の激闘を制した!!

男子シングルス4回戦 錦織圭 6-2,6-7(8-10),6-2,6-7(8-10),7-5  ブノワ・ペール

全仏オープン男子シングルス4回戦、錦織圭vsブノワ・ペール(フランス)の戦いは2日間に渡って繰り広げられた。

圭からセットカウント2-1で日没のため次の日に試合が持ち越しされただけに、圭にとっては「今日は1セットでしっかり仕留めたい!」、そんな思いが強かったはず。

だが、圭は最初から堅かった…昨日の圭とはどこかが違う…

何が違う?
・ファーストサービスが入らない。
・いつもはラインギリギリにボールが落ちるが今日はコートの内側にボールが集まり相手を走らせ
 ることができない。= ペールにしっかりと構えて強打されてしまう…

だが、ゲームを落としながらも圭は必死に踏ん張り続け、ブレークバックでタイブレークへ。

タイブレークも一進一退。
マッチポイントを2度も握る場面があり「ここで決めてくれ!」と心の叫びが表に出そうになったが、今日のペールは冴えていた。
 
第4セット6-7(8-10)で落としファイナルセットに突入。

ファイナルセット、第3ゲームまでは互いにサービスキープのゲームが続く。

どんなボールでもギリギリで拾い打ち返してくるペールは、圭にサービスゲームを簡単にはKeepさせてくれない。

苦しい状況が続き、ついに第4ゲームでブレークされ1-4…

しかし、ここでペールのミスが目立ち始めた。雨もパラパラと降ってきてた。

圭は第6をキープすると、第7ゲームをブレークバックし3-4と引き戻す。

圭の「決まったぁ!」っと思わせるショットも打ち返してくるペールに再びブレークされ3-5。会場は終始ペールの応援でAway感MAX…

3-5で迎えた第9ゲーム。15-40、ペールがサービング・フォー・ザ・マッチを迎え、圭は崖っぷちギリギリつま先立ち状態。「もうここまでか…」誰もがそう思ったに違いない。

ここまでくると、圭の心が折れていないか心配になってくるのだが、前後左右に動き回り、必死にボールを追いまくる圭にそんな心配は必要なかった。

「圭は全然諦めていない!最後まで圭を信じよう!」そう僕に思わせてくれた圭のリターンが決まりブレークバックに成功!なんとこの絶体絶命状態から脱出したのだ!

ファイナル勝率歴代ナンバー1の頭角が表れ始め、一気に流れを引き寄せる。

エースを奪うわけではないが、じわりじわりと相手を追い込みペールのミスを誘う。

声も出てきて、ベースライン内側に入ってのラリーが増えてきた圭。

6-5とブレークバックに成功し、ベンチに戻りながらグッと胸元で自分自身にガッツポーズを作っていたのが印象的だった。

そして、そのまま圭が第12ゲームをものにし、2日間に渡る激闘の4回戦を勝利終え、やっと圭が笑顔を見せてくれました!

ペールは地元フランスでも人気がある選手。テレビ東京ではペールを『フランスの怪人』と例えて放送していたが、まさに心が怪人化していた。圭はペールに対し、全米オープン1回戦敗退という苦い思い出もあり、またペールのトリッキーなテニスにいつも悩まされ続けていたが、今回は圭の“タフ”な心が、そんな怪人ペールの勢いを止めたのです!

準々決勝の相手はクレーの王者ラファエル・ナダル!

心配なことはただ1つ、『体力』

3,4回戦とあれだけ心身疲労困憊状態で戦ったのだから、精神的にも体力的にもきつくないはずがない!だが圭、もう 守る理由はひとつもない、なぜなら、最高に近い内容のテニスをしてるからだ!王者ナダルを撃破するだけのテニスはすでに備わっている!

大事な試合でエネルギー切れで悔しい敗戦を何度も経験している圭だからこそ、どうにか“タフ”に踏ん張って、今度こそその壁を打ち破って欲しい。今の圭なら十分にそれを成し遂げられる!

んっ?!なんて書いてるの?

「チョレイ!」!!!!

最後まで観ている人を楽しませてくれる圭、ベスト8おめでとう、そしてありがとう!