修造コラム | 松岡修造オフィシャルサイト

日々の思いを本気で伝える! 修造コラム

コラム

コラムのRSS Feedはこちら

【報道ステーション】錦織圭選手 26歳の新シーズンへ

今回の報道ステーションは、テニスの錦織圭選手。いよいよ新しいシーズンが始まりました。

2014年の戦績は、54勝14敗。

2015年の戦績は、54勝16敗。

勝ち星は2年連続で同じ54勝なんですが、印象は相当違うと思うんですよね。

2015年、錦織選手は苦しみました。「つなぐところはつなぐ」そして「攻めるところは攻める」というバランスを失っていたんです。

 

2015年3月の時点で、世界ランキングは自己最高の4位。

さらなる飛躍を期待されたシーズンでしたが、その滑り出しとは裏腹に、後半は失速。

歯車を狂わせた原因は、1年で何万本と打つ中の、たった1本のショットにあったんです。

去年8月の全米オープン。

この大会で、優勝候補と目されていた錦織選手ですが、

その問題のショットは一回戦で飛び出しました。

苦戦しながらも、第4セットで錦織選手のマッチポイント。

あと1ポイントで勝利という大事な場面で、しっかりとつなぐべきボールを打ち急いでミスしてしまったんです。

なかなかチャンスが取りきれず、やっとマッチポイントがきたこの試合を早く決めたいと思ったのでしょう。

結局、勝負どころのポイントを取ることができず、全米オープン、まさかの初戦敗退。

 
そして、これ以降の錦織選手のプレーにある変化が現れたんです。
その変化とは、攻めるべきところで攻めず、守りに入ってしまうということ。
いつもの錦織選手だったら、チャンスボールが来たら、前に入ってしっかりエースを取っていたはずです

一番大事なポイントを取れるのが錦織選手の武器だったのに、なぜ消極的なテニスに変わってしまったのか・・・

それは、全米オープンで打ち急いでしまったあの1ポイントが頭の中にあって、

より丁寧に打たなきゃ、ミスしたくないという思いがあったからなんですね。

それだけ、あの1本のショットの影響は大きかったんです。

錦織選手自身も「自信をもってプレーできていなかったので、大事なところで攻めきれない。それがモヤモヤにもつながるところでした」と言っていました。

 

しかし、全米オープンでの敗戦から2ヵ月。

一つのきっかけをつかんだのは、ATPワールドツアーファイナルズでの世界ランキング第3位のロジャー・フェデラー選手との一戦。

この試合、錦織選手のショットは明らかに違っていました。

「つなぐところはつなぐ」「攻めるところは攻める」という本来の錦織選手らしいプレーが見られ、力強いガッツポーズも出ました。

残念ながら、結果は一歩届かなかったものの、自分のテニスを完全に取り戻していました。

 

「尊敬するフェデラー選手と戦って、失う物もなく思い切りプレーができた。

その中で、勝ちを目指して近くまでいけたので、それでモヤモヤがなくなったと思う。

2016年は自分から勝ち獲ることができる年にしたい」という錦織選手。

この言葉を聞いて、シンプルに分かりました。

錦織選手の2016年のワードは、自分から獲ってい圭!」  

 

錦織選手の一番の武器は、大事な時に攻めてポイントを取れるということ。

ただ、全米オープンのあの1ポイントから、その一番の武器を見失っている状況でした。

モヤモヤが去ったと本人は言っていましたが、僕はまだ残っていると思います。

やはり、グランドスラムで強い相手と戦い、しかも一番大事な場面で錦織選手らしい攻撃的なポイントが取れたときに初めて、このモヤモヤは晴れ晴れとさよならできると思いますし、そこまで頑張らなきゃいけない。

 

今年はグランドスラムで活躍する錦織選手の姿が見たい!ですし、見せてくれるはずです!!