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【報道ステーション】やり投 新井涼平選手「日本人初の90m突破へ」

今回取材させていただいたのは、やり投の新井涼平選手、24歳。

リオオリンピックでのメダルも期待されている選手です。

そんな新井選手の原点は「メディシンボール」。

通常は、トレーニングで使われる重いボールなのですが、

新井選手は、トレーニングだけではなく、とんでもない使い方をしているんです!

なぜなら、彼は”やり投仙人” だから!!

 

”やり投”は、重さ800g、長さおよそ2.6mの”やり”を投げて、その飛距離を競う競技。

90mを超えると「メダル確実」と言われているんですが、

新井選手は、その大台を日本人で初めて超えられるかもしれないんです!

最近の活躍が目覚ましい新井選手ですが、その過去は・・・栄光とはかけ離れた人生を歩んでいたそうです。

 

もともとしていたスポーツは、小学生のときのソフトボール、そして中学生のときの野球。

ただ、野球は、ずっとベンチに座っていて、いるだけの存在で何も取り柄がなかったと言う新井選手が、どうしてやり投をすることになったのか・・・

そのきっかけは、高校1年の夏に、たまたまテレビでしていた世界選手権で、金メダルを獲得したフィンランドのピトカマキ選手の一投を見たときだそうです。

そのビッグスローを見て衝撃を受け、「とりあえず”やり”に触ってみたい!」と思ったんだとか。

 
そして、ここからがすごいんです!
一瞬で”やり”に心を奪われた新井選手が、すぐさま行ったのは陸上部の部室。
たった3名の部員にやり投の選手はいませんでしたが、
部室には、1本だけ埃まみれの”やり”があったそうです。

それからは、グラウンドの隅っこで”やりを投げ続ける日々。

専門的な指導者もおらず、ほとんど独学で練習していた新井選手の一番の悩みは・・・

練習場所の左側に木が2本あって、投げて左にそれてしまうとやりが木に引っ掛かってしまうこと。

やりが1本しかないので、高さおよそ10mの木の上から、どうにかして”やり”を落とさなくてはいけません。

ものを当てて落そうと、いろいろなボールを投げるものの・・・なかなかうまくいかず、

そこで思いついたのが「メディシンボール」だそうです。

短いときは10分で落ちることもあれば、長いときは2時間半~3時間くらいかかることもあったんだとか・・・ただ、決してあきらめなかったというからすごいですよね。

 

今までお話を伺っていると、高校では”やり投をしている時間よりも、

メディシンボールを投げている時間の方が長いような。。。

そして、グラウンドが使えない休日などには、家の近くの川辺で、川を背にして立ち、

上から横からひたすら大きな石を川に投げ込む、という驚きのトレーニング法を編み出し、

そのトレーニングで、川をせき止めたことまであると言うんですからびっくりです。

自らを「野生児」という新井選手は、埼玉の都会でやり投をしている選手から、

「やり投仙人」と呼ばれているんだとか。

独学で試行錯誤しながら編み出した工夫は、思った以上にやり投のための力になっていたんですね。

そして、大学入学後に学んだ専門的な技術と、より本格的なトレーニングで、

その力を大きく伸ばし、今ではオリンピックのメダルが見えるまでになりました、

野生児だからか、聞いている僕まで、新井選手なら「できる!」と思っちゃう。

 

メディシンボールを何度も投げて”やり”を落とす。

普通は、何度やってもできなければ、あきらめるか、誰かに相談すると思うんです。

”やり”を落としたい一心というか、本当に一途なんですね。

それしか見えていないというピュアさ。こんな選手は初めてです。

こんなピュアな心を持っている新井選手ですから、なんかやり遂げてくれるに違いありません!

 

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”やり”を落とすために使っていたのは、重さ3kgのメディシンボール。

そこで、メディシンボール投げを再現してもらいました。

クレーンを使って、僕が”やり”を持って10メートルの高さまで上がり、新井選手にメディシンボールを投げてもらうと、驚いたことに、見事1発で命中!!! これには本当に驚きました。