日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2013年04月25日報道ステーション 三星マナミ選手~母として五輪への挑戦

ソチオリンピックまで、いよいよ10ヵ月を切りました!

今回取材させていただいたのは、ソチオリンピックから新種目となる「スキーハーフパイプ」で、

ママさんスキーヤーとしてメダルを狙う三星マナミ選手、29歳。

 

欧米では毎週大会が行われるほどの人気スポーツ「スキーハーフパイプ」。

半円状のコースで技を約6回繰り出し、難度や高さなどを競う採点競技です。

三星さんの最大の武器は、世界トップクラスのジャンプの高さ。

昨シーズンのワールドカップ開幕戦で銀メダルを獲得すると、3月の世界選手権でも4位入賞という活躍を見せ、ソチオリンピックでのメダル獲得が楽しみになってきました!

ただ、ここに至るまで、引退、結婚、出産、そして復帰と、そこには母親としての葛藤があったそうです。

 

マナミさんがスキーを始めたのは2歳のとき。

幼い頃から自分を表現する事が楽しみだったそうで、

なんと人気こども番組にレギュラー出演していたというからビックリです。

結局、中学1年生のときに芸能界を引退し、アルペンスキーに専念。

しかし、大学2年生のときに、ふと手にしたスキー専門誌を見て、

再びマナミさんの「自分を表現したい」欲求に火がついたそうです。

運命を変えたのは、スキーハーフパイプの第一人者として、

海外を転戦していた上野雄大さんの記事でした。

実は、この選手こそが、マナミさんのだんな様。

マナミさんは、大学卒業後、長年続けていたアルペンスキーを辞め、

本格的にハーフパイプの競技に転向したのです。

「自分を見せて人を喜ばせる」ということが、マナミさんのスタイルに合っていたんでしょう。

早速海外で腕を磨き、すぐに国際大会の表彰台に上るなど、活躍するようになったマナミさんの当面の目標は、

スキーハーフパイプの正式種目化がうわさされていたバンクーバーオリンピックに出場すること。

ところが、そのオリンピックの2年前、スキーハーフパイプがオリンピック種目にならないということが決定。

その時点で、マナミさんは「辞めよう」と思ったそうです。

やるからには、いろんな人に知ってもらわないと意味がないと思っていたというマナミさんは、

メディアが一番集まる場所はどこかと考えたら、必然的に「オリンピック」というものに焦点が定まり、

その道が閉ざされてしまった時点で、辞めることを決意したそうです。

2009年、マナミさんは第一線を退き結婚。

その後、長女すみれちゃんを授かり、ご主人の故郷長野でスキーショップをオープンして、

充実した生活を送られていたそうです。

しかし、2010年秋のこと。

ぷらっと駅に行って新聞を見ると、フィギュアスケート団体種目が正式決定と出ていて、

そこに正式種目候補として「スキーハーフパイプ」の名前が出ていたことに、大きな衝撃を受けたそうです。

その時点では、あくまでも「候補」だったので、オリンピックの正式種目化は確約されていないのですが・・・

「オリンピックという大舞台で自分を表現できるかもしれない」という想いを抱いたそうです。

 

ただ、幼いお子さんにとっては大切な時期だけに、母親として一緒に過ごす時間が少ないことにとても申し訳ないと思ったそうです。

オリンピックという夢か、娘と過ごす時間か、これまで人生の岐路で迷ったことのないマナミさんが、初めて味わった葛藤でした。

そんなマナミさんの背中を押したのは、ご自身もスキーハーフパイプの選手だった夫の雄大さんでした。

「マナミさんが海外でも安心して競技に臨めるように、精神面でも支えてあげるのが今の僕に最低限できること」とおっしゃるほどの優しいだんな様です。

そんな雄大さんのサポートを受けて、マナミさんは第一線に復帰しました。

 

娘さんがいることで力になっていることは?とお聞きすると、

「全部です。寂しい想いをさせている子がいると思っているから、妥協しない、すべてにおいて。」

力強い「覚悟」が感じられる言葉でした。

出産や育児でできた2年のブランクを取り戻すため、一切妥協せずトレーニングを続け、

半年間を戦い終えた2011年3月、ついにスキーハーフパイプがソチオリンピックの正式種目に決定!

 

マナミさんにとって、オリンピックはどういうものなのでしょうか?

それは、「Show Time」。

アスリートにとっての最高のショータイムが、オリンピックなんだそうです。

そして、そのオリンピックを通して、娘さんに感じとってもらいたいことは、

「一生懸命になれることの素晴らしさ」だとか。

幼い娘さんもきっと感じてくれますよ!その素晴らしさ、マナミさんの想いを。

 

マナミさんの生き方を見て、かっこいいと思われる方も多いと思いますが、

僕はインタビューさせていただいて、とにかく圧倒されましたね。

マナミさんのモットーは、「思ったら即行動」。

その彼女が初めて悩んだのが、お子さんのことを考えたときの復帰なんですね。

ただ、マナミさんが復帰した理由の一つに、

「娘が大きくなったときに、自分のせいで、お母さんが自分の夢をあきらめたんだと思ってほしくない」

と感じたことだそうです。そう考えると妥協できないですよね。

優しいご主人の支えもスゴい!そして、マナミさんの求める力もスゴい!!

人にはいろいろな出会いがあると思いますが、自分が求めていたら、必ずいい出会いがつかめるんだ。

彼女を見ていると、求める力を表現していくとは大事だと気づかされた出会いでした。

 

ソチオリンピックでマナミさんのShowが見られるのを楽しみにしています!

 

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