日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2020年09月14日コロナ渦の中で行われた全米オープンテニスが無事閉幕!

コロナ禍で行われた今年の全米オープンテニス。

女子は大坂なおみ選手が2度目の全米女王となり、最終日男子シングルスではドミニク・ティーム選手がグランドスラム初制覇を成し遂げ、全米新チャンピオンが誕生しました!

男子シングルス決勝

ドミニク・ティーム(オーストリア)2-6,4-6,6-4,6-3,7-6(8-6)アレクサンダー・ズべレフ(ドイツ)

2セットダウンからの大逆転、最後は足を引きずりながら、いつ痙攣がMAXになって動けなくなってもおかしくない状態で戦い抜いたティームが、グランドスラム4度目の決勝で掴んだ初優勝は誰もが待ち望んでいた新王者の誕生でした。

試合後のスベレフの愕然とした姿、そして涙が印象的でしたが、ティームは3度も決勝でこのような悔しい思いをしてきたのですから、スベレフの悔しい思いを一番理解しているでしょう。

そして!!

車いす男子シングルス決勝 国枝慎吾 6-3,3-6,7-6(7-3)A.ヒューイット(イギリス)

国枝さんは今年の全豪オープン優勝に続き、全米優勝は5年ぶり7度目の優勝を果たしました!!国枝さん、おめでとうございます!ツアー再開前にお話を聞くことができたのですが、「コロナ渦が収まってない中でのツアー参戦は正直怖い、でも行くからにはやるべきことはしっかりとやりたい」と話されていましたが、そんな環境のなかでも全米2連覇中のヒューイットをファイナルタイブレークでの撃破は見事でした!

さらに!!

車いす女子ダブルス決勝 上地結衣/ワイリー組 6-3,6-3 バイス/デ グロート組

第1シードを退けての女子ダブルス優勝、結衣さん、おめでとうございます!

このような状況、環境の中で、日本人選手たちが大活躍した全米オープンテニスでした!

様々なハプニングがあり、何が起こるかわからない、誰も予想ができないという困難な状況の中で、最後までこのような大きな規模の国際大会をやり切ることができた全米オープンテニスに心から“おめでとう!そして、ありがとう!”と言わせてください。まさに長い歴史のなかでも前代未聞のグランドスラムでした。

無観客、選手たちはバブルゾーンでの隔離。コーチやチーム陣営の人数制限…今までの常識にはない、数えきれないほどのルールの中で行われました。選手も勿論大変だったと思いますが、それ以上に、USTA、ITF、ATP、WTA、スポンサー、テレビ局、医療関係者、DHS(国土安全保障省)と、皆が心を1つに大会を成功させるためにOne Teamになれたからこその全米オープンだったと感じます。そして、今までの大会とは違った、国際スポーツ大会としての価値がニューヨークから感じることができましたね。今までの常識ではありえないことも起こったグランドスラムでしたが、最も大きな成果を感じることができたのは、今まで以上に選手たちが協力し合い、より絆を築き、強くしていくことができたのではないかと感じます。

今年最後のグランドスラムとなる全仏オープンがなんと2週間後に始まります!(その前にローマ1000がありますが…)いまのところ、全米オープンとは全く違った形、観客と各国メディアを人数制限はあるものの試合を会場で見れることができる、取材することができる状態と聞いています。選手に対しての隔離システムもNYに比べれば緩くなることも予想され、よりリスクが大きい全仏オープンへとつながっていきます。

どうにかコロナ禍でのサバイバル大会、心の底から最後まで切り抜けてほしいと願っています。グランドスラムをやりきることができれば、間違いなく東京2020オリンピックへと繋がっていくと信じたい。