日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2019年09月03日全米オープンテニス 大坂なおみ選手4回戦で力尽きる…

全米オープン女子4回戦 ベリンダ・ベンチッチ 7-5,6-4 大坂なおみ

昨年の全米チャンピオン、世界NO.1がニューヨークを去ることに。ココ選手との3回戦、自分のテニスを取り戻したなおみさんだっただけに、悔しい敗退となった。

今日のセンターコートのお客さんは、なおみさんに対しての声援が圧倒的に大きかった。なおみさんに対して声援POWERを送っていただけに、残念という思いと、今日までありがとう、という思いでなおみさんに対して拍手を送っていた。そんな拍手の中、なおみさんはセンターコートを去っていった。

立ち上がりのなおみさんはまさにフラットだった。

3回戦に女王らしい完璧なテニスをしたなおみさん。4回戦もその感覚のままプレイしたかったが、最高の試合をした後の次の試合は、フラットになることがよくある。今日のなおみさんがそうだった。自分のタイミングが掴めない。ダブルフォルト、凡ミス、テニスも体もキレがない。

しかもベンチッチが好調。ボールを放つタイミングも早く、ライジングで放つショットが炸裂。徐々に押されていくなおみさんの中に、今年2度彼女に負けているという思いも重なり、本来のなおみさんがどこにもいない。

1セット、0-2で迎えた大坂さんのサーブ。4回のブレークポイントと向き合う中・・・

でたっ、我慢なおみ!

なおみさんのサーブが炸裂した。体が思うように動かない中、サーブでしのいでいく。スピードもそうだが、相手の逆を突きながら考えたプレイでカンバック。我慢したことによって、なおみさんが戻ってきた。相手に速い展開をさせないためにも、先に攻撃していき、自分の舞台へと変えていく。

逆にベンチッチは焦りとともに無理をするショットでミスが多くなり、なおみさん有利で進んでいったが、ベンチッチがギアを上げ、5-5でサーブも決まらず、ベンチッチにブレークを許してしまった。あのマルチナ・ヒンギスから指導を受けてきたベンチッチだけあって、なおみさんにポイントを絞らさせず、なおみさんから第1セットを48分で奪ってしまった!

第2セット、なおみさんの様子がおかしい。左ひざを気にしている。トレーナーを呼び、どうにか勝利への思いを奮い立たせていたが、最後は力尽きた。

日本にとっては残念な日となってしまいましたが、ベンチッチにとっては久しぶりのベスト8進出。大坂なおみという選手を研究しつくしたプレイを最後まで貫いたベンチッチを称えたい!

「笑顔なおみ!」

今大会、彼女がより心掛けていたもの。それは、ミスをしても笑顔をあえて見せていた。

今まではミスをすると気持ちがダウンしていたが、今大会、できるだけ積極的に笑顔を作ることによって “ミスは仕方がない、なおみ、次に向かっていこう!” と心を前に向けていた。スマイルなおみは、我慢という力も引き寄せていた。

世界No.1とはいえ、まだまだテニスの幅を広げ続けているなおみさん。

ランキングは気にせず、強靭なメンタルとテニスで、世界No.1として強いなおみさんにまた会いたい!

お疲れさま、なおみさん! ありがとう、なおみさん!

…まだまだ全米オープンテニスは終わってません!ジュニアの試合が昨日から始まりました。そして木曜日からは車いすテニスが始まります!