日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2015年01月20日【全豪オープン2日目】錦織圭選手が1回戦突破!

全豪オープン、世界中が注目している錦織圭選手が1回戦を突破した!

 

錦織圭 対 ニコラス・アルマグロ(スペイン) 6-4,7-6(7-1),6-2

2時間07分

 

僕は、この試合をWOWOWで解説していて・・・

圭、本当に強くなった!世界のトップへ歩み始めた!と実感した試合内容だった。

 

何故なら、圭はこの試合、圭自身のテニスの半分も出すことができない中、元世界9位の選手をストレートで下したからだ。

 

圭が自分のテニスができなかった理由は・・・

1つは世界中からのプレッシャー

世界5位、そして優勝候補に挙げられ、勝つのが当たり前の中で戦う初戦は本当にタフだ。

 

圭がコートに入ってきた表情、そしてコートでの動きは明らかに固かった。

 

10キロのプレッシャーという重りを背負ながらのプレイに見えた。

 

そしてアルマグロ。

愛情をこめて試合前のコラムでは、アルマグロは“マグロ”と称したが、

まさに今日の試合はマグロそのものだった。

しかも普通のマグロではなく、正月、最高値のつく本マグロだった。

 

脂がのりまくっていた。

いきなり、大トロリターンエースで圭のサーブをブレーク。

中トロサーブもコースを自在に操って、解説の僕から“うまい!”、“いやすごい!“とう声を引き出した。

そしてバックハンドのストレート! これは、最高級のネギトロ巻だ!

しかも追い込まれてからのエース。ねぎは、高級白ネギを使ったネギトロだ!

 

そして、エースを決めるたびに姿勢がよくなり、自信をつけていくアルマグロ。

 

こう書いていると何故、圭が試合に勝てたのか?と感じると思います。

 

今日の試合は一言でいうと・・・

 

テニスで勝っていたのはアルマグロ、

でも試合に勝ったのは錦織圭!!

 

だった。

 

それだけ、メンタルがタフになった。そして戦術が素晴らしかったということ。

 

久しぶりだ。圭がベースラインの後方でプレイする姿をみるのは・・・

 

圭のテニスは世界最新のテニス。ベースラインの内側で相手を早い展開で振りまわし主導権を得る!

それが今日はできなかった。プレッシャー、そしてアルマグロが本マグロだったから。

 

その中ですごかったのは…

 

守りのポジションに入ると、普通なら完全に守りに徹してしまう。

ボールが浅くなり、どんどん攻め込まれてしまう。そして無理をして強打しミスをする。

 

悪いときの錦織選手の試合では、よく見られた光景だった。

ただ今日は違った。世界5位は違ったのだ!

 

守りながら攻めた!

 

ベースラインよりも後ろ側から、しっかりと体重を前にして攻撃した。そして攻めた。

だからこそ、大事な場面、第1セット5-4での相手のサーブをブレーク。

第2セット、タイブレーク7-1と相手の勢いを止めることができた。

 

アルマグロは、赤身、漬け、大トロ、中トロ、カマ、ネギトロ巻まで全てを出して戦った。

 

そのアル本マグロを圭は・・・

 

一本釣りした!

 

試合後、圭と話をすることができたのだが、ほっとした雰囲気と、

これで自分のテニスが全豪でできるぞ!という圭らしい笑顔があった。

 

テニスは、いつも自分のテニスができるわけではない。

トップ選手は自分のテニスができていないときにこそ、どのように勝ち抜くか!

 

それが今日の圭はできたのだ!

 

おめでとう圭、そしてこれから夢に向かって6試合、一戦一戦戦いましょう!

 

一本釣りを間近で見れて感動した  くいしん坊!修造より

 

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