日々の思いを本気で伝える!修造コラム

2012年04月17日報道ステーション フィギュアスケート~高橋成美&マービン・トランペア

今週いよいよフィギュアスケートの団体戦「世界国別対抗戦」が東京で始まります!

今大会で注目されているのは、何と言っても、今年3月にフランスで開催された世界選手権で、

日本代表史上初となるペアの銅メダルを獲得した高橋成美&マービン・トラン組。

まさに歴史的快挙でした!

 

フィギュアスケートの中でも、男女1人ずつの2人で滑るこのペアという種目には、

日本でよく知られるシングルにはない魅力がたくさんあります。

例えば、2人同時にジャンプをしたり、2人がからみあうようにスピンしたり。

中でも、高橋・トラン組の得意技は、男性が女性を持ち上げたまま滑る「リフト」。

高橋選手によると、リフトのときのトラン選手の足さばきがすごいと言います。

リフトをしたときの滑らかな滑りこそが、この2人の持ち味なんですね。

そして、ペアの醍醐味と言えば、男性が女性を放り投げる大技「スロージャンプ」。

さらには、男性が女性が頭上高くに放り投げ、回転して落ちてきたところをキャッチする「ツイストリフト」。

ペアならではの大技の数々が見応えがあり、ダイナミックな半面、

失敗したときの衝撃が強く危険が伴う種目でもあります。

 

ただ、その「危険」。誰でも嫌だと思います。僕も嫌です。

でも、高橋選手が、当時住んでいた中国で初めてペアを見たときに思ったのは、

一つは「楽しそうだな」ということ。これは分かります。

ただ、もう一つは、、、「危険なことが好きで、人生には危険がないと嫌」という驚きの答えが。

危険なことも楽しんでできるというのは、すごいですよね。

 

元々シングルスケーターだった高橋選手がペアに転向したのは、12歳のとき。

最初のパートナーは中国人の選手でしたが、2年後日本に戻ったときに大きな問題に直面しました。

それは、シングルが主流の日本では、ペアを続ける環境がなく、

パートナーを見つけるのも非常に困難だということ。

そんな中、現在のコーチからカナダのマービン・トラン選手を紹介されたのが5年前でした。

そして、ペア結成わずか2年目の2008年には、全日本選手権優勝。

ただ素直に喜べなかったのは、この大会に出場したのが、高橋・トラン組ただ1組だけだったから。

全日本選手権の中でペアただ1組という現実をどう捉えたか伺ってみると、

「最初はそんなに実力がなかったので、全日本で優勝しても「1組だし」みたいな感じで、堂々としていられないところがあった」そうです。

 

しかし、今年の世界選手権では堂々の銅メダル獲得です!

世界のメダリストとして迎える今週の世界国別対抗戦では、

日本の”切り札”として、さらに大きく活躍してくれると思います。

 

高橋選手にとって、トラン選手は「神様からのプレゼント」と言えるほど信頼し合えているペアに、

怖いものはありません!

ツイストやリフトを練習しているときに、バランスを崩して高橋選手が落ちてしまうことがあるそうですが、

そのときトラン選手は自分の身を呈して、必ず高橋選手を受け止めてくれるそうです。

2人の間に堅い信頼関係があるからこそ、挑戦できる大技なんですね。

僕が女性だったら、トラン選手のことを好きになっちゃってます!